アカシア食堂レモンの記2

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脱いでいく旅:釧路湿原でキャンプとカヌー01

旅の余韻がカラダの奥にずっと響いている。

それだけ深い部分に響いたんだろうと思う。
 
 
北海道、釧路湿原で、
キャンプをした。
3日間ずっとカヌーに乗っていた。
 
 
釧路川の流れに浮かんで、
ひたすらパドルを漕ぎ続けたら、
 
 
脳内の雑音と思考はすっかり停止、
頭はからっぽになった。
 
 
からっぽになって
ようやく深くまで響くようになった音があって、
それが今回の旅のすべて。
 
 

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土と水と木の甘い香り、
絶え間ない水音、
人よりずっと多い猛々しい鳥の声、
満点の星、
夜の冷気、
 
 
私を空っぽになるまで洗ったのが
自然のすべてだとしたら、
 
 
入ってきた響きの一つは、
一緒にいたツアーメンバーの人柄だった。
 
 
このツアーは、本物の冒険家がツアーガイドだった。
 
自分の人生に言い訳というものがが存在しない、
自分の内なるひらめきのすべてにYESを言い続け、
やり続けているという冒険家。ツアーガイドGさん。
 
 
そして、
世界のすべてが自分の遊び場のように、
世界中を旅する旅行上級者が
私以外の4人のツアーメンバー。
 
 
全員が、行きたいところがあれば、すっと行く。
やりたいことがあれば、考える前に体が動いている。
 
言い訳と、ウソがない。
誇張がない。
装飾が必要ない。
ごまかしがない。
 
 
他人には何も強制しない。
自分ができることをやる。
急がない。
丁寧に、待つ。
 
 
存在が優しい。
全員、風、みたいだった。
すーっとふいている、
 
 
そんな人たちと数日一緒にいたら、
今まで着込んでいた余計なものがすっぽり脱げた。
 
 
そう、この旅は、脱いでいく旅だった。

 

 

 

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